映画感想「きみへの距離、1万キロ」遠隔操作ロボで追い求める真実の愛

映画感想「きみへの距離、1万キロ」遠隔操作ロボで追い求める真実の愛

新作映画を調べていて「1万キロ」のフレーズにビビッときて公開初日に観に行きました。そう、遠距離恋愛の映画が好きなんです。

そして期待通り、非常に分かりやすい遠距離(遠隔)純愛映画です。
異なる国と文化で育った男女の、真実の愛を追い求める姿に惚れます。

【評価】
純愛度   :★★★★★
共感しやすさ:★★★☆☆
ほっこり  :★★★★☆

作品情報

キャスト&スタッフ etc.

出演:
ジョー・コール
リナ・エル=アラビ

監督・脚本:キム・グエン
製作国:カナダ
上映時間:91分
公開:2017年
原題:『Eye on Juliet』

あらすじ

北アフリカの砂漠地帯にある石油パイプライン。そこで石油泥棒を監視する6本足の小さなクモ型ロボットを、遥か1万キロ離れたアメリカ・デトロイトから遠隔操作しているオペレーターのゴードン(ジョー・コール)は最近、恋人ジャニーン(アレクシア・ファスト)と別れたばかり。“運命の人”と信じていた彼女との破局で深く傷ついたゴードンは、誰のことも信じられず、次の恋にも動き出せずにいた。そんな彼を見かねた上司のピーター(ブレント・スカグフォード)から勧められた出会い系アプリを試してみるも、ピンとくる出会いはない。そんなある日、ゴードンは監視ロボットを通して若く美しい女性アユーシャ(リナ・エル=アラビ)と出会う。いつも暗い表情を浮かべている彼女の事情が気になったゴードンは、“Juliet3000”と名付けた監視ロボットを駆使してアユーシャの身辺を探り始める。彼女には、カリム(フェイサル・ジグラット)という恋人がいるが、親からは別の相手との結婚を強要されていた。引き裂かれたくないアユーシャとカリムは、危険を冒してでも国を出る決意をしていたのだ。
そんな状況を知ったゴードンは、彼女の哀しい運命を変えるべく、大胆な行動に出る・・・。
引用:http://kimikyori.ayapro.ne.jp/

予告編

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感想(ネタバレなし)

本当の愛を追い求める二人、素敵。

ゴードンが運命と信じていた恋人と破局するシーンから、この映画が始まります。
破局直後の虫の息状態なゴードンを心配した同僚が、彼に出会い系サイトを勧めます。実際は、勝手にゴードンのスマホを取り上げ出会い系アプリ上の女性に無数の”いいね!”を送りまくってます。素敵な同僚です。
ゴードンはそこで知り合った女と、他愛の無い会話をして、愛の無い肉体関係を持ち、何とか日々生活しています。
まるで現代社会を孤独に生きる独身男性ライフのワンシーンを切り取ったかのようです。

一方、北アフリカのとある村に住んでいるアユーシャは、誰にも言えない愛する恋人がいます。
秘密の恋愛って、映画みたいで私は大好きです。
しかし、両親がアユーシャの気持ちを考えず、または宗教的な理由で、結婚相手を勝手に召喚してしまいます。
経済的な余裕のあるおじさま(自称:非イケメン)です。
両親からしたら、娘に安定した生活をしてほしいという愛情の表れなんです。
それがアユーシャにとっては、大変大きなお世話になってしまっております。恋人と国外逃亡を計画するほどに。

心がぼろぼろになっていたゴードンは、監視ロボットを通してアユーシャの純粋な愛に惹かれていきます。
自分が求めていた本当の愛を目の当たりにして、彼は、我々の理解を超えた全力の”いいね!”を彼女に飛ばします。
(たとえです。)

粋なキューピットロボ Juliet

この映画に必要不可欠なキャラクターがもう一人います。
ゴードンの分身であり、石油パイプラインを監視するための遠隔ロボット Julietです。
見た目は蜘蛛型のウォーリー(PIXER映画)です。
新宿シネマカリテに実物が飾ってあります。

映画序盤では、ストーカーロボとして大活躍です。のぞき、盗聴、お相手の家や仕事場まで追跡もできます。
お相手(アユーシャ)が主人公なら、この映画はサスペンススリラーになってしまいます。
Juliet「ワタシハ、ゴードン。キミヲ、ミテイル。」
怖いです。

中盤以降は、盲目のおじいさんとのやりとりなど、Juliet(ゴードン)の印象がどんどん良くなっていきます。
動きも可愛らしいし、頼もしい。
アユーシャも次第にJuliet(ゴードン)に心を開いていきます。
この子、純粋すぎて可愛いです。

運命の女性の見分け方?

ストーリーが進むにつれて、ゴードンのアユーシャへの興味が愛へと変わっていきます。
ゴードンのアユーシャへの無償の愛に、男でも惚れます。
共感するかと言われれば、共感しにくいのが正直な意見です。
それは、ゴードンにしか感じることができない、本当の愛だからです。

ゴードンはとても幸運です。
偶然に、無意識に沸いた興味から、本当の愛を感じています。

作中の盲目のおじいさんが、運命の女性の見分け方をゴードンに教えてくれます。
1、うなじの匂いを嗅げ。
2、キスした後の女性の反応を見ろ。
3、会話は楽しいか。
この3つだそうです。

そういった深い人間関係を築くことが、運命の相手を見分けることに繋がるというところでしょうか。

出会い系サイトや婚活アプリなどを通して異性と出会うことが当たり前になってきた世の中です。
年収や趣味、住んでいるところなどの条件は、現実的に無視できないものかもしれません。
しかし、うなじの匂い、キスの相性、自然体で会話を楽しめるといった、感覚的なものも無視できないと思います。

退屈しない人生のために

この映画のテーマは、真実の愛を追い求めろ!です。
(ストーカーを肯定するものではありません。)

運命の相手を探し求める旅に出たくなるような映画です。

“条件”で監視対象を狭める前に、世界のどこかに運命の相手がいるかもしれない!と監視範囲を広げ、自分の気持ちのまま行動したいですね。

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