映画感想「29歳問題」0からスタートする覚悟

映画感想「29歳問題」0からスタートする覚悟

29歳という30代になる前の最後の年。何か特別な節目のように感じますね。

転職や結婚などなど、考えること悩むことが多くなりますよね。

この「29歳問題」は女性が主役の映画ですが、男性でも楽しめると思います。

アラサーの男性、アラサーじゃない女性にもおすすめできる、人生に必要なものは何かを考えるきっかけを与えてくれる映画です。

【評価】
人生の道しるべ★★★★★
女性の社会問題:★★★★☆
ラブストーリー★☆☆☆☆

作品情報

キャスト&スタッフ etc.

出演:
クリッシー・チャウ
ジョイス・チェン

監督・脚本:キーレン・パン
製作国:香港
上映時間:117分
公開:2018年(日本)
原題:『29+1』

あらすじ

2005年、香港。
化粧品会社に勤めるクリスティ(クリッシー・チャウ)は、あと1カ月で30歳を迎えようとしていた。
仕事にやりがいを感じているし、長年付き合っている恋人チーホウ(ベン・ヨン)もいて、公私ともに順風満帆のつもり。ただ、気になるのは彼との会話の中で「結婚」というワードが出ると、微妙な空気になること。そして、もうひとつの気がかりは、認知症の症状が出始めた実家の父の存在。昼夜を問わず「食事を用意して待っているから帰ってこい!」と電話で怒鳴られ、頭を悩ませている。
ある日、日頃の働きぶりを評価され、晴れて部長に昇進。気合いを入れて日々邁進していくが、部長となってからの日々はそれまでと比べものにならないくらいストレスも多く、日に日に心に余裕がなくなっていく…。久しぶりに会ったチーホウとも、ささいなことで口論になり最悪な雰囲気に。それに加え、父からの電話も格段に増え、煩わしさを隠せなくなった。挙げ句の果てに、大家から告げられた突然の退去勧告!
まさに踏んだり蹴ったりな状況に追い込まれたクリスティは、大家に紹介された部屋をとりあえず1か月間、間借りすることになった。仮住まい先となったのは、大家の甥の友人であるティンロ(ジョイス・チェン)という女性が暮らしている部屋。パリ旅行に出かけたという彼女の部屋にあった“自伝風の日記”から、ティンロと自分が同じ日に生まれていたことを知る。不思議なシンパシーを感じながら、自分の人生とは全く違う道を歩んできた彼女のこれまでの日々を垣間見るクリスティ。辛いことがあっても笑顔で乗り越え、大好きな映画や音楽、温かな人々に囲まれて自由に暮らす彼女の日常は、クリスティの眼には新鮮に映り・・・。
引用:http://29saimondai.com/

予告編

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感想(ネタバレなし)

30歳を目前にした不思議な焦り・疲れ

「笑うと眼尻にしわができちゃうの!」
「結婚するか分かれるか、さっさと決めたら?」
「バージンを捧げたのよー!」

映画序盤、主人公のクリスティーと同級生友達がアラサー女子会で、定番トークに花を咲かせています。

日本の女子会とトークの内容はとても似ていますね。(勘)

この女子会メンバーの中でも、化粧品会社でバリバリ働きながらも、長年交際している恋人もいるクリスティー。

一見すると恋愛も仕事も順調なキャリアウーマンに見えます。

そんな彼女は、社長から仕事ぶりを認められ部長に昇進し、ますます仕事にのめりこんでいきます。

見た目も長身でなおかつ美人で「かっこいいできる女」という印象ですが、本人は周りに言えない悩みを色々と抱えています。

彼女の悩みは女性に限った話ではなく、男性にとっても直面し得る問題です。

それは「介護が必要になってしまった親の存在」「昇進したことで生まれる部下との壁」「次のステージに進まない彼(彼女)との将来設計」といったよく耳にするものです。

次第にこのような自分の外の問題だけでなく、自分の内に秘める思いや悩みもにじみ出てきます。

彼女は30歳という節目の年に、気付かぬうちにできていた彼との溝、仕事でのキャリアについて考えていくことにだんだんと疲れを感じてきています。

29歳の正反対な二人、その決定的な違い

縁あってクリスティーは、自分とは真逆な生き方をしている同い年の女性のことを、彼女の自伝的日記を通して知ることになります。

美人でもなく、彼氏もいない、パッとしない仕事をしながらいつも笑顔で楽しく過ごしているティンロという女性。

この正反対な二人のエピソードが、中盤以降交互に対照的に描かれます。

ティンロはうっとしいほど元気です。かなりうっとしいですが、彼女にも問題が起こります。

それでも笑って過ごすと決めているティンロに、自分にはない強さを知るクリスティー。

私が思うに、ティンロにあってクリスティーに無い強さとは、身近に「信頼できる人間」がいることだと思います。

自分にとてつもなく大きな問題が降りかかったとき、そのことを言える人が一人でもいるかいないか。

ここが、充実しているかそうでないか、いつも笑顔でいれるかいれないか、の違いだと思います。

実際、クリスティーは自分の問題を抱え込んで悩み続けます。

自分の選んだ道に100%集中すること

クリスティーが仕事で悩んでいるとき、女社長が助言をします。

この助言に私もとても共感しました。

「自分で道を選んだら、その道に100%のエネルギーを集中させること。いいわね?」

たしかこんなセリフでした。

その道を突き進むと決めた覚悟があるなら、他の可能性に目移りしてないで、自分の持ってるエネルギーを100%集中させなさい。と社長は彼女に言います。

私も、まもなく30歳になる女友達に、このセリフをバケツで浴びせたいです。

退屈しない人生のために

最初は女性向けの映画だと思ったのですが、そうではなかったです。観ていくうちに他人事じゃない気がしてきますね。

30歳で自分の生きてきた道を見直して、新たなステージに立つ人もいますよね。転職や結婚や、環境がガラッと変わる人。

そういう人たちは、0からのスタートに全力でぶつかっていく覚悟があるんだろうなと思います。

やっぱり30歳になる私の女友達に、この映画を全力でおすすめします。

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