ドラマ感想「チェルノブイリ」嘘を重ねれば、必ず誰かがツケを払う。

ドラマ感想「チェルノブイリ」嘘を重ねれば、必ず誰かがツケを払う。

こんばんは、昭和生まれのKeiCampbellです。

先日、面白そうな映画やドラマを探していたところ「チェルノブイリ」という作品が目に留まった。

1986年に旧ソ連の原子力発電所で起きた大事故を、事実ベースでドラマ化したものだ。

当時の原発職員や科学者、政府関係者のやりとりがリアルで、ここまで世界は危ないところまで来ていたのかと思い知らされる。必見です。

作品情報

キャスト&スタッフ etc.

出演:
ジャレッド・ハリス(ヴァレリー・レガソフ博士)
ステラン・スカルスガルド(ボリス・シチェルビナ副議長)
エミリー・ワトソン(ウラナ・ホミュック博士)

監督:ヨハン・レンク
脚本:クレイグ・メイジン
公開:2019年 全5話
原題: 「CHERNOBYL」

あらすじ (エピソード 1)

1986年4月26日未明、旧ソビエト連邦のチェルノブイリ原子力発電所で爆発が起こる。

現場監督の副技師長ディアトロフは、部下に原子炉の炉心へ行き確認するよう指示する。

一方、出動命令を受けた消防士ワシリーが現場に向かう中、近隣住民は遠くで起きている火事を見物していた。

そんな中、発電所幹部が核シェルターに集まり、事故は適切に処理され、甚大な被害はないという見解で一致し…。

ワーナー公式サイト

予告編

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感想(ネタばれ無し)

私が生まれた直後に起きたチェルノブイリ原発の事故。

当時、私の母は毎日テレビのニュースにくぎ付けだったと聞いた。

風向きが日本に向けば、放射性物質が風で運ばれ日本の乳製品を汚染してしまうし、もはや子育てどころではなかったかもしれない。
(しかし、25年後に日本でも事故が起きてしまった。)

 

ドラマは、事故から2年後、事故の調査を担当していた科学者の自殺のシーンから始まる。

スタートの時点でこの歴史的事実がいかに悲惨だったかが分かるし、物語が進めば進むほど悲惨さは増す。

1986年4月26日1時23分45秒

チェルノブイリ原発では、定期点検のために発電を停止する前に、ある実験を行っていた。

そして実験中に原子炉の内部は不安定になり、緊急停止ボタンAZ-5を押したのにも関わらず、暴走し爆発した。

 

爆発までの経緯は本編後半に解説(法廷)シーンがあるので、理系の素養があれば理解できると思う。

 

現場の原発職員たちは皆、起こりえない爆発が起きてしまったことに混乱する。

原発の火災を消火しにきた消防士たちは、爆発で飛散したがれきが放射性物質の塊だということを知らずに触ってしまい手に大やけどを負う。吐いている人もいる。

原発から数kmのところに位置するプリピャチという町では、住人たちが原発から夜空に昇る青白い光の柱を眺めている。

 

空気を光らせるほど強い放射線が出ているのにも関わらず、住人の避難は事故が発生してから36時間後のことだった。

 

原発内での状況、消火活動での様子は地獄絵図のようだが、一方でプリピャチの住民はまるで花火とかオーロラを見ているかのように綺麗に映っていた。

この対比で余計に恐ろしく感じる。

旧ソ連という体制

事故そのものと、事故後の初動が遅れた原因の一つが、旧ソ連という体制だ。

起こりえない爆発を、起こっていない(別の小規模な爆発が起きた)ことにしたり、諸外国に嘘の報告をしたりと、上層部が喜ぶようなシナリオ通りにしか事が進まない。

 

「嘘を重ねるごとに、代償は大きくなる。そのツケは必ず誰かが払う。」というセリフが後半に登場する。

まさに旧ソ連という体制がそのツケを払わされ解体されることを暗示しているようだった。

 

一方で、事故後のさらなる汚染を食い止めるための動きは、かなり早かった。

放射線を出し続けているがれきの撤去、土壌や川への汚染を防ぐための穴掘り、どれも多くの人手が必要だ。

 

旧ソ連の体制のおかげもあってか、(誰も逆らえず)すぐに人が集まった。

生命の保証はもちろん無いし、真実も十分に伝えられない。

 

もしかすると、事故の鎮静化もまた、旧ソ連の体制でなければ迅速にできなかったのかもしれない。

退屈しない人生のために

50分×5話というドラマにしてはコンパクトだけど、内容はものすごく重厚で科学の恩恵を受けている人は全員観るべきだと思った。

 

序盤に出てきた原子力研究所にある放射線計測器がレトロでかっこいいし、家に置きたい笑。(予告編 0:44のあたり)

もちろん毎日計測する。

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