こんばんは、慧です。
今回使用する植物は、近所を散歩中に拾った栗のいがです。
子どものころにいがを触って激痛を味わったのを覚えていますが、大人になれば我慢できるだろうと思って素手でつかんだところ、相変わらず激痛でした。
大人でも耐えがたい痛みですね。もう一生素手で拾うことはないでしょう。
家に持ち帰るときは、大きな葉っぱに乗せました。

過去の三媒染の比較
今回の草木染めでは、アルミ・銅・鉄の主要三媒染で行いました。
以前の玉ねぎの皮で三媒染を試した結果は、以下の記事で紹介しています。
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染色手順と作例
栗のいがでも、これまでの染色と同じ手順で行います。
まずは、栗のいがから色を抽出します。約25分、煮出しました。

次に布を抽出液に投入します。上の写真は投入直後の様子。
下の写真は、抽出液に入れてから15分で取り出した際の様子。
今回は濃染処理はしていません。

アルミ・銅・鉄の媒染液に15分間浸します。媒染の効果を見るために、媒染しない布も用意します。(写真左)

さらに、もう一度抽出液に15分間浸します。やや色が濃くなってきたように見えます。
このとき、抽出液の中で媒染液が混じらないように、抽出液を4つに分けています。

最後に、水洗いとアイロンによる乾燥です。

媒染なしに比べて、アルミと銅の媒染は色が濃くなりましたが、アルミと銅の間ではほとんど差がありません。
鉄媒染では玉ねぎの皮と同様に、グレーのよう色になりました。少し赤みがあり、おしゃれな色合い。
重ねて並べると、色の差が分かりやすくなりますね。

水洗い&乾燥の写真で「部分的に複数媒染」として示した布は、媒染によって色に差が出ることを使って模様を作ってみた例です。

ねじって結んだだけの模様作りだったけれど、色の違いが良い模様になってくれました。
退屈しない人生を共に
栗のいがを使って、アルミ・銅・鉄の三媒染による比較を行いました。
草木染めとしての新しい要素は「栗のいがを使った」という1点のみ。
今後もしばらくは植物の種類を変えて、三媒染で色の違いを見ていく実験が続きそう。
そうすると「色の違い」を見ていくだけの単調な作業になっていくので、もう少し何か得るものが欲しくなってきます。
すぐ思いつくのは「模様作り」。
色々な模様の作り方を試してみると、マンネリ化を防げるかもしれない。
ところで、今回の栗の中身はこんな感じでしぼんでいました。店で売っているのはやっぱりしっかり育てられている栗なんだなと思いました。


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