こんばんは、慧です。
ワンテンカメラをデビューしてから4本ほどフィルムを使ってきました。
本記事では一気に3本分の作例を紹介します。
ただし、どれも30年以上期限の切れた20世紀末のフィルムです。
期待はせずに写っていたらラッキーという気持ちで撮りました。
結果、とてもラッキーでした。
同じ被写体での比較写真
110型フィルムはLomography製を除き、ほぼずべてが15年以上前に生産終了しています。
そのため現在手に入るFujiやKodakのフィルムはもれなく期限切れ品で、なおかつフリマアプリでの出品数は非常に少ない。
たまに期限切れで1本1200円とかLomoの新品並みの値付けを見かけますが、品質を考えると高すぎますね。
こうして自分の中でワンテンフィルムへの相場感が構築されていき、1本500円が自分の購入基準額となりました。
そしてフリマアプリやカメラ屋を巡り、30年以上の期限切れフィルムを3本ゲット。
早速そのフィルムと作例を紹介してみます。
比較写真は、同じ被写体をほぼ同条件(F 2.8、SS 1/30秒)で撮影したもの。晴天時のブランコです。
左から順に39年、32年、30年の期限切れ品で、フィルム種は写真下の記載の通り。
種類は違いますが、年数と劣化具合が揃っていますね。
ちなみにデジカメで撮ったブランコの写真は以下の通り。赤、黄色、青を含むおすすめの被写体です。
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作例:+2段以上明るく撮影
それでは1本ずつ作例を紹介していきます。
カメラはRICOHMATIC 110Xです。
電池を入れれば露出制御が利きますが、今回は電池抜きでF 2.8、SS 1/30秒の固定露出で撮影しました。
従って撮影環境によっては過剰に露光させることになりますが、極度の期限切れ品を使うため少し乱暴に増感することにします。
以下の表は、適正露出に対してどの程度の感度補正がなされるかを表したものです。
例えば「F 5.6、SS 1/125秒」で適正露出となる明るめの環境では、「+4段」の増感がなされることを意味します。
以降、作例の下部にこの感度補正値を示します。
【39年】SAKURACOLOR SR-100
まずはほぼ40年期限切れのサクラカラー。
何が写っているかが識別できれば成功なので、温かい目で見てあげましょう。
どれも粒状性はボロボロだけど、色合いは何とか見れるレベルです。
1枚目は、非常階段。
暗部はフィルムの劣化が顕著に表れていますね。
水色の鉄骨と茶色の錆が良い組み合わせ。
2枚目は、オレンジ色の花。
花の色は無事オレンジ色になりました。
彼女とインドカレーを食べた直後の歩道にて。
世間は株価大暴落で大変でした。
3枚目は、やまゆり。
ピンクもどうにか発色しました。
フォーカスがばっちりだったので、背景の色が崩れていても絵になりますね。
4枚目は、駐輪場。
今回の最低感度。ISO25で撮った一枚。
意外とよく写っている気がします。
きっと+3段とか+4段にしても、大きく変わらないかもしれません。
【32年】FUJICOLOR SUPER HG
32年期限切れのフジのフィルム。
サクラより色合いがまともに出ています。
粒状感も頑張っていて驚き。
5枚目は、オニユリ。
夏になるとよく見る花。
背景のボケかたが印象的。光が滲んでいる感じ、好きです。
6枚目は、アパートの階段。
レトロなアパートに、レトロな消火器。果たして使える消火器なのだろうか。
7枚目は、電柱とクレーン。
工事現場が好きです。
クレーン車とか建物を覆うパイプ群が、90年代のアニメに出てきそうな都会のシーンを感じさせます。個人的に。
8枚目は、紫陽花。
一つの房に少し異なる色を呈している紫陽花を発見。
このフィルムでも表現できました。
一番のお気に入りショット。
【30年】FUJICOLOR SUPER G
前回15年ほど期限の切れたSUPER Gを試したところ、とても元気に発色していました。(本セクション末尾に作例記事あり)
今回は2倍の30年です。
それでもよく頑張ってくれました。
9枚目は、ブランコ。
哀愁漂う感じ。若干ピントが合っていないのと、ブランコの塗装が傷んでいるからかな。
10枚目は、川。
枝が作る影が良い感じ。
鯉が泳げないくらい浅い川だから、少し遊びたかったね。
11枚目は、鉄砲百合。
ややぼんやりした写り。
フォーカス位置は合っているような気がするのだけど、シャッタースピードが1/30秒なので少しぶれたかも。
12枚目は、もくもく雲。
雲はずっと見ていて飽きません。
特に夏の積乱雲が好み。あのもくもく感がたまらない。
つい写真に撮ろうとするのだけど、絶えず形が変わるからキリがないよね。
ちなみにこちらが15年期限切れの同フィルムの作例。
よく写っています。
退屈しない人生を共に
30年以上の期限切れフィルムを3本撮影してきました。
かなり乱暴な露出管理だったけれど、結果的に丁度良かったのかもしれません。
正直言うと露出設定をしなくて済むので、「写ルンです」のようにサクサク撮れて楽でした。
見るに堪える写真が撮れているかはギャンブルになってしまうけど。
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