こんばんは、慧です。
久しぶりに訪れたとあるリサイクルショップで、RICOHのフィルムカメラとカラーネガフィルムをゲットしました。
どちらも110(ワンテン)型という超小型規格の組み合わせ。
まるで「ワンテンデビューしたまえ」と言わんばかりの品揃えでした。
幸運にもカメラ、フィルムともに生きていたので、撮影結果を紹介するよ。
RICOHMATIC 110X
110型のカメラはジャンクをよく見かけるけど、このRICOHのワンテンカメラは各機能がそれなりに生きていました。
CdSの露出計は電池を入れると光に反応して、絞りが変化しているのを確認できた。
シャッターも粘りなく開閉するけれど、絞りも含め適正露出となるかは分からない。
RICOHのサイトによると、開放でF2.8、シャッタースピードは1/30~1/250秒。
おそらく電池なしの場合は、F2.8、シャッタースピード1/30秒の固定となる。
プログラムEEの仕組みを見てみようとカバーを開けたところ、左側に調速ホイール、中央に階段状の針押さえ機構が見えました。
シャッター羽、兼絞り羽へのアクセスはちょっと大変そうなのですが、粘りやすいのは調速ホイールの方かな。手前にあって良かった。
フィルムは、FUJICOLOR SuperG100(略してSG100)の24枚撮り。もちろん生産終了品。
このSG100は期限が15年前に切れていて、感度低下は免れない。(と思っていたけど、まともに写っていた)
そのため、露出計を稼働せずにF2.8、シャッタースピード1/30秒固定で明るめに撮影することにしました。
逆光など明るすぎる場面では、NDフィルターで光量を落とせばいいですし。
スポンサーリンク
作例:”超”高諧調に救われる
幸運にもフィルムの劣化がそこまで進んでいなかったので、使いやすさも含めてカメラの性能を知ることができた気がします。
撮影環境も晴天というより曇空だったので、明るすぎることもなかった。
NDフィルターを用いた感度補正比較
フィルムの劣化状況を撮影後に確認するため、3水準の感度補正で比較写真を撮りました。
絞りとシャッタースピードは固定しているので、NDフィルターで明るさを調整。
これもまたリサイクルショップでゲットした、ND4(‐2段)を2枚使います。
結果は以下の通り。
この時の適正露出は、ISO 100でF値2.8、シャッタースピード(露光時間)1/500秒。
カメラ側ではF2.8、シャッタースピード1/30秒の固定なので、ND4を2枚使うと適正露出となります。(写真・左)
ND4が1枚で2段明るめ、つまりISO 25。(写真・中央)
フィルターなしで4段明るめ、つまりISO 6となります。(写真・右)
見ての通り、ISO 100のままでも色味やコントラストはしっかりしていそうです。
光量を上げていくと青成分が目立っていきますが、不思議と眩しさは感じません。
とても諧調の広いフィルム。
雲の多い日の朝に
それでは、作例を紹介します。
蒸し暑い曇りの日の朝に撮りました。
1枚目は、集合住宅の青いドア。
ざらっとした写りが、被写体の古さとマッチ。
こういう団地とか古いマンションを見ると、部屋の間取りが気になります。
2枚目は、芍薬のような花。
ピント合わせは目測ゾーンフォーカス。
この写真はやや手前にピントがずれてしまったかも。
3枚目は、ドラム缶。
手前の青いドラム缶にピントを合わせたつもり。
うまくいったかな。
4枚目は、東急田園都市線。
カメラ屋に行く直前での無限遠のチェック。
電車を撮っている人もいた。そういう人にも良いスポット。
5枚目は、ブランコ。
赤、青、黄色のチェックは公園のブランコが適任。
どれも良い感じ。
6枚目は、パイプ椅子。
集合住宅の集会所。
シャッターの衝撃が意外と大きくて手振れしてしまったよ。
7枚目は、紫陽花。
手前にピントがずれてしまった。
今度から手のひら一つ分、近づいて撮ろうかな。
今回は紹介できませんでしたが、人物写真も何枚か撮りました。
「写ルンです」のように手軽に撮れるから、もっと人物撮影をしたくなりました。
退屈しない人生を共に
ワンテンカメラを初めて使ってみましたが、とにかく手軽で操作が簡単でした。
フィルムをセットするプロセスも、リモコンに単3電池を入れるくらい非常に簡単。
Lomoが令和の時代に新規にカメラを発売するのも分かる気がします。
また、今回のRICOHMATICのレンズは、Olympus TRIP35と同じテッサータイプ(3群4枚構成)。
画質はスマホの画面で見る分には、予想以上にくっきりとしています。
今まで抱いていた「ワンテンカメラ=おもちゃ」というイメージが払拭されました。
新品のフィルムを買って2回目の撮影に出かけたいですね。
コメントを書く