【写真作例付き】OLYMPUS WIDEとX-TRA 400でFL-Wフィルターを試す【カラー自家現像No.010】

【写真作例付き】OLYMPUS WIDEとX-TRA 400でFL-Wフィルターを試す【カラー自家現像No.010】

こんばんは、慧です。

10本目のカラーネガ現像(C-41)です。

今回はオリンパスワイドの修理後の試写に、ポピュラーなX-TRA 400を使いました。

しかも珍しく期限内のフィルムなので、安心して撮影できました。

ちょっと粒状性が悪いのは、もしかすると現像液が疲労してきたからかも。

F値:3.5
露光時間:1/10秒

現像データ

今後の自家現像生活のためにも、現像に関わる条件はなるべく記録していこうと思います。

以下のフローはカラーネガフィルムのC-41現像工程となります。

初回は「0.準備」で薬剤の作成がありますが、次回以降は使い回すので一度作ってしまえばしばらくは省略可能です。

使った現像タンクはパターソンのもの。ブローニーは1本まで、135フィルムは同時に2本まで処理可能。

また、「3.漂白」という工程がモノクロ現像と比べ、追加で必要になります。

 

そして、各工程での具体的な条件は下表の通りです。

工程薬剤処理時間撹拌条件
0. 準備温水(前浴)1:00
(40.0℃)
温水の色が透明になるまで撹拌と排液を繰り返す
(液温は目安)
1. 現像MARIX C-41 現像液
(12本目及び13本目)
4:55
(38.2℃)
最初の1minは連続撹拌
その後、5sec撹拌+55sec放置の繰り返し
2. 停止クエン酸水溶液1:00
(38.60℃)
連続撹拌
3. 漂白MARIX C-41漂白液10:00
(39.9℃)
最初の1minは連続撹拌
その後、30sec撹拌+30sec放置の繰り返し
4. 定着MARIX C-41定着液5:00
(38.7℃)
最初の1minは連続撹拌
その後、30sec撹拌+30sec放置の繰り返し
5. 水洗(1)水道水
(2)富士QW
(3)水道水
(4)ドライウエル
(1)1min
(2)1min
(3)5min
(4)30sec
(1)連続撹拌
(2)連続撹拌
(3)連続撹拌
(4)連続撹拌
6. 乾燥6h放置

従って、下のグラフのように現像時間は長くなっていきます。

しかし、現像液の劣化も進んでいくため、12本分までが推奨使用回数とのことです。

 

本当の10本目と11本目は事情がありスキップしました。

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作例:癖のない忠実な写り

今回の撮影では、FL-Wフィルターの効果も確認してみました。

使ったカメラはオリンパスワイドです。

レンズの状態は良好。

FL-Wフィルターの効果

FL-Wフィルターは、蛍光灯環境下で緑色の被りを低減したいときに使います。

「FL」は蛍光を意味する「Fluorescence」、「W」は「White」を表していると思います。

フィルター部分の見た目はおおよそ緑の補色にあたる赤紫色をしています。

デジカメでは光源に応じて自動で色味を調整してくれますが、フィルムカメラではこのようなフィルターを使ったり、タングステンフィルムを使って対応していたのです。

現在FL-Wフィルター(Kenko製)は生産終了していますが、リサイクルショップで投げ売りされているのを良く見かけます。

さて、このフィルターを使って撮影するとどうなるか、以下の作例で見てみましょう。

そこまで緑色は強くないけれど、フィルターありと比較すると一目瞭然。

空間全体の色合いが赤みを帯びてきます。

そして蛍光灯の「緑」を低減する以外の使い方もあって、それは夕暮れをより赤くしたいときにも役立ちます。

自然光でFL-Wフィルターを使うと、上の写真のように全体が赤紫に染まります。

強制的にトワイライト感を出したいときは使えるかもしれません。

個人的にはちょっと効果が強いかなと思いますが。

※撮影時、フィルター付では+1段の露出補正をしています。

期限内エクストラ400の実力

1枚目は、トンネルと電柱。

F値:5.6
露光時間:1/100秒

広角レンズを生かしてトンネルから背の高い木を一枚に収めました。

色合いはクセが無くだいぶ自然です。

 

2枚目は、配管。

F値:3.5
露光時間:1/300秒

開放F3.5なので、それなりに立体感のある写真が撮れました。

適度な粒状感が錆とよく合います。

 

3枚目は、光る雲。

F値:16
露光時間:1/300秒

逆光下では影となる山がほぼ黒つぶれしています。

しかし曇りのないレンズなので、空はバッチリです。

やや赤みを帯びた青空が綺麗。

 

4枚目は、自販機。

F値:16
露光時間:1/300秒

赤い自販機と旗。

以前エクストラ400を使ったときに赤が強く出た記憶があり、今回もこってりとした赤に写りました。

 

5枚目は、台所。

F値:3.5
露光時間:1/25秒

太陽光が直接当たっていない環境。

外の明るさを頼りに撮りました。

諧調性豊かな一枚。

 

6枚目は、トワイライトな空。

F値:3.5
露光時間:1/100秒

ファーストショット。

FL-Wフィルターを使わなくとも、本当のトワイライトな色を写せます。

川の反射面も良い感じ。

退屈しない人生を共に

エクストラ400の作例と、FL-Wフィルターの効果を紹介しました。

エクストラ400はここ最近になって再販(逆輸入)されたフィルムで、入手のしやすいフィルムの一つ。

値段もカラーネガの中では高すぎず、写りも自然で初心者に優しい。

「写ルンです」に装填されているフィルムなので、「写ルンです」から別のカメラに違和感なくステップアップできそうですね。

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