こんばんは、慧です。
先月修理してテスト撮影もできたバイレッテという東ドイツのカメラ。
2本目の撮影後にシャッターが開かないという不具合が発覚し、もう一度修理をすることに。
修理後は一か八か、同じフィルムを使いテスト撮影しましたが、悪い予感は的中し意図せぬ多重露光を量産してしまいました。
不具合:全速シャッター開かず
このバイレッテは入手したときから1/30秒のシャッターが不調でした。
今回は2本目のフィルムを撮影中、何枚目からかは気付かぬうちに全速のシャッターが開かなくなってしまいました。
全速となると、原因は別のところにありそうです。
ちなみに、初回の修理記録は以下の記事をご覧ください。
原因・対策:シャッター伝達部の緩み解消
原因究明のためレンズユニットを外し、シャッター機構に関わる部分を観察してみます。
下の写真で赤点線で囲ったところは、シャッターボタンとシャッターを繋ぐ部分。シャッター伝達部とでも呼んでおきます。
結論を言うと、このシャッター伝達部のネジが緩んでいたのが原因。
それにより、シャッターボタンを押してもシャッター羽を動かすことができずにいたのです。
前回分解時にこのネジもいじったので、組付けの際にネジの締結が甘かったのでしょう。これは自分のミスです。
しっかりネジを締め直したら、無事シャッターが全速で開くようになりました。
その他:巻き上げレバー動作不良
今回の不具合と関係ないのですが、前回の記事に書いていなかった修理項目を紹介します。
購入当初、巻き上げレバーの動作に違和感がありました。
大抵のカメラは巻き上げを行うと、巻き上げレバーはバネ等の力で元の位置に戻ろうとします。(復元動作と名付けておきます)
この復元動作がないと、手動でレバーを初期位置に戻さないといけなくなり大変不便。
原因は軍艦部を開けるとすぐにわかりました。
上の写真は正常な状態。
赤点線のバネによってレバーを初期位置に戻してくれます。
不具合発生時は、このバネの左端が外れていました。
バネも変な形に伸び伸びになっており、修理のため一部を切断し固定し直しました。
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作例:自家スキャンによる速報
今回の撮影に使ったフィルムは、プジョーのノベルティカメラから抜き取ったもの。
正体は別記事で紹介しているFUJICOLOR C200です。
8コマずつテープで繋ぎ合わされた粗悪フィルムなので、自家現像必須です。お店では現像できません。
さて序盤でも書いた通り、このフィルムを2周分使っているため、一部多重露光しています。
カメラ屋でスキャンしてもらうのも少し気が引けるので、すべてデジカメで自家スキャンしました。
だいぶ荒いので見づらいかもしれない。
多重露光あり
まずは多重露光した写真を紹介します。
撮影条件は省略します。
1枚目は、クレーンと通路。
かなり序盤で撮った写真。
この時はまだシャッターが生きていた。
2枚目は、ネオンとマンション。
ネオンは夜、マンションは朝に撮りました。
3枚目は、自販機とオレンジコスモス。
オレンジの花、かなりピントが合っていたので勿体ない。
4枚目は、植物の影と氷の暖簾。
すりガラスに植物の影が映っている様子。
こういう影絵のような被写体が大好き。
5枚目は、線路と葉っぱ。
葉っぱに光が透過している様子もお気に入り。
ピントは合っていたのに。
多重露光なし
次に多重露光していない写真です。
1周目で空シャッターを切っていたので、2周目の写真のみが写ったというわけです。
6枚目は、公園のオブジェ。
赤青黄色の確認にぴったり。
7枚目は、タイルと影。
黄色とピンクのタイル。
それに葉っぱの影がおしゃれにマッチ。
8枚目は、コスモス。
元気よく伸びるコスモス。
カラフルで良いですね。
9枚目は、紅葉。
もう紅葉の時期ですね。
赤と黄色と緑が混じり良い感じです。
10枚目は、ブランコの金具。
最短撮影距離60cmで撮りました。
立体感ありますね。
退屈しない人生を共に
再修理となったバイレッテ。
ネジの締め直しで何とかなったけれど、何本かフィルムを通すうちに再発しそうな気がします。
都度修理できればいいのだけど、まあまあ不便ですね。
この何とも言えない面倒さが東欧のカメラのクセなのかもと思いました。
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