こんばんは、慧です。
前回はTri-X400を現像する際に、MARIX社販売のD-76現像液を入手していました。
今回は2022年に新登場のモノクロフィルム「KIKI PAN 320」を、同じD-76現像液で現像です。
各種現像液を使っての現像時間は、フィルムの箱の裏に書いてあるので迷わず作業できました。
私にとってはFujiとKodak以外のフィルムの初自家現像です。

現像データ
今後の自家現像生活のためにも、現像に関わる条件はなるべく記録していこうと思います。
まず、カメラはKonica C35とMinolta A-2の2台を使いましたが、本記事ではMinolta A-2での作例を紹介します。

そしてフィルムは香港のモノクロネガ「KIKI PAN 320」の新品。
撮影時の露出設定は、そのままのISO感度320にしています。
現像条件
以下のフローは典型的なモノクロフィルムの現像工程となります。

初回は「0.準備」で薬剤の作成がありますが、次回以降は使い回すので一度作ってしまえばしばらくは省略可能です。
「1」の現像液投入前に前水浴(1minの連続撹拌を3回)を行いました。(排液はほとんど無色でした)

使った現像タンクはパターソンのもの。ブローニーは1本まで、135フィルムは同時に2本まで処理可能。
そして、各工程での具体的な条件は下表の通りです。(スマホで表示する場合は横向きがおすすめ)
工程 | 薬剤 | 処理時間 | 撹拌条件 |
1. 現像 | D-76 Developer 原液※1 (疲労度 0.5本/L) | 6.5min(24.5℃) | 最初の1minは連続撹拌 その後、5sec撹拌+55sec放置の繰り返し |
2. 停止 | クエン酸水溶液※2 | 1min | 連続撹拌 |
3. 定着 | スーパーフジフィックス-L※3 | 10min | 最初の1minは連続撹拌 その後、30sec撹拌+30sec放置の繰り返し |
4. 水洗 | (1)水道水 (2)富士QW※4 (3)水道水 (4)ドライウエル※5 | (1)1min (2)1min (3)5min (4)30sec | (1)連続撹拌 (2)連続撹拌 (3)連続撹拌 (4)連続撹拌 |
5. 乾燥 | – | 6h | 放置 |
薬剤の作成や処理時間、撹拌条件はほとんど仕様通り。
現像時間は、液温24.5℃で仕様より長めの6.5分としました。(となってしまいました。)
一般的に、現像液の排液完了までを現像時間とするようです。従って規定の時間の15秒前から排液し始めます。

以下に使用した薬剤のリンクをまとめておきます。(表中の※に対応)
※1. 現像液:D-76 Developer(原液)
D-76 Developerはメルカリを介してMARIXから同等品を購入しました。1000mL分×3袋で1500円です。
もちろん、液の状態ではなく粉末の入ったパックが送られてきます。

現像液の作り方はパックに記載の通りで、初心者の私にも簡単に作れました。
※2. 停止液:クエン酸
※3. 定着液:スーパーフジフィックスL
※4. 水洗促進剤:富士QW
※5. 速乾剤:ドライウエル
自家スキャン結果
自宅の家庭用プリンターでスキャンして、白黒反転した画像(2コマ分)が以下になります。

ネガ用のスキャンモードが無いため速報値レベルの画質ですが、現像ムラなどの異常は見られませんでした。
しかし、見ての通りものすごい粒状感。
ネガは専用のファイルがあるので、外注現像とは区別して保管しています。
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作例:噂通りの粒状感
今回も節約を兼ねて、1本のフィルムを2台のカメラで使い回しており、ここではMinolta A-2の作例を紹介します。
1枚目は、横浜中華街。

露光時間:1/400秒
滅多に人物写真は撮らないのですが、写らざるを得ない状況に。
数十年前の写真のような雰囲気はするけど、スマホを持っている人がいるせいか令和感が滲み出ている。
2枚目は、椿。

露光時間:1/100秒
まだまだ先始めの椿。
ざらつきが目立つけど葉っぱの輪郭はくっきりしています。
椿もそこまで白飛びしていない。
3枚目は、新宿の夜。

露光時間:1/2秒
すべての縦看板にピントが合うようになるべく絞った一枚。
もう一段明るくても良かったかもしれない。
4枚目は、ネオンドラゴン。

露光時間:1/100秒
ライトの当たっているところ付近のグラデーションが良い感じ。
粒状感が強いせいか、明るい領域が少し暗めになる印象。
5枚目は、椿っぽいでかい花。

露光時間:1/100秒
夕暮れ時のやや逆光での一枚。
コントラストはTri-X400よりよりも緩そうです。
優しい雰囲気。
6枚目は、川。

露光時間:1/50秒
手前の草木をボケさせているので、何かを覗いている感じを出していますが、特に何もありません。
でも視線は川のほうに誘導できたはず。意味は無いけれど。
7枚目は、富士山。

露光時間:1/400秒
富士山の周りの光に照らされた雲が綺麗。
きっと5,6合目からは眩しい雲海が見えたかも。
8枚目は、ドラッグスター400。

露光時間:1/50秒
フィルター:ND32
この写真だけフィルターを使って光量を落としました。絞り開放で撮るためです。
エンジン付近にフォーカスを合わせました。
やっぱりMinolta A-2のボケは大人しくお上品。
粒状感の割にまあまあシャープに写っている印象です。
Minolta A-2の作例は以下の修理記事にもあるので、良ければ見てみてください。
退屈しない人生を共に
MARIX社製のD-76 Developerを使ってKIKI PAN 320を自家現像してみました。
現像条件はほぼフィルム箱に記載の仕様通りです。
ある程度ざらつきを持ちつつ、シャープさも備えているような写真になりました。
まだまだ私にはこのフィルムに合う場面を見つけられていません。
他の人の作例が探して色々考えてみたいところです。
なお、Konica C35での作例は以下の記事に載せています。(今回の自家現像分に含まれているものです)
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