こんばんは、慧です。
カメラメーカー各社の初期の頃のカメラに興味が湧いていて、今回はヤシカ(現・京セラ)の初代35mmカメラ「Yashica 35」をゲットしました。
このカメラが土台になって数多くのシリーズ機が誕生したと考えると、改めて初代の存在の大きさに気付かされます。
今回のジャンク品は傷んでいる箇所が多く「2個1」を考えたけれど、どうにかテスト撮影ができるまでに修理できました。
Yashica 35の特徴
Yashica 35は、国内メーカー「ヤシカ」の初の35mmカメラで、レンズシャッターを備えたレンジファインダー機です。1958年の発売。
左右の大きさの異なる窓が特徴的で、高級感の溢れたかっこいい見た目をしています。
それもそのはず、実は先に発売された西ドイツの高級カメラブランド「Contax」のとあるカメラに、外観が極めてそっくりなのです。
しかし、レンズ交換機構の有無など明確な差があるので、完全なコピーではありません。きっとContaxへの敬意があってのことだと、ささやかに信じています。
ところで、Contaxカメラを製造していたメーカー「Zeiss Ikon(ツァイス・イコン)」は1970年代にカメラ事業を停止し、ヤシカとのライセンス契約によってヤシカがContaxブランドを引き継ぐことになりました。
もしかすると、お互いのメーカーがお互いを尊敬し合っていたのかもしれない。
余談はおしまいで、Yashica 35の特徴はとてもシンプルです。
露出計は未搭載、距離計は二重像合致式、シャッターは1/500 secまでを積んだCOPAL MXVです。
レンズはF2.8とF1.9の2タイプがあり、今回入手したジャンク品はF1.9の大口径レンズを搭載しています。
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不具合対応について
今回のジャンク品のメンテナンスはいつもより一手間かかりました。
不具合は主に5つ。
- ファインダーが割れている
- 低速側シャッターに粘りがある
- レンズが汚れている
- 距離計の二重像がずれている
- フォーカスリングが固くなっている
まともな部分は巻き上げ機構くらいです。
下の2つは清掃&調整のみなので、詳細は省きます。
そしてレンズの汚れはどうすることもできなかったので我慢します。
不具合1:ファインダー割れ
まず、ファインダー割れについてです。
幸いにも割れているのは外側のカバー部分(ガラス)のみだったので、アクリルで補修しました。
ファインダー内部はプリズムが使われていて非常に豪華。
ここが割れていなくて良かった。
ファインダーの修理・清掃後は、視界がとっても良好に。
不具合2:低速シャッター不調
次にシャッターの粘りです。
いつも通りスローガバナーを清掃します。
その後、シャッタースピードを確認するとほとんど改善しなかったため、シャッター羽も清掃します。(毎回羽まで清掃するべきだが)
下の写真の通り、シャッター羽にはべっとりと油汚れが付着していました。(分解前から見えてはいました)
これら油汚れを除去した後に、シャッタースピードの再測定を行い、無事正常な値を得ることができました。
シャッター羽を分解するときは、いつも元通りに組み直せるか不安になります。
大抵1000円台で手に入れたジャンク品なので、お財布にはあまりダメージがないけれど、分解後に元に戻せないとメンタルには大ダメージ。
次いつ安く手に入るかは未知数だし、そもそも個体数の少ない機種もある。Yashica 35のF1.9はあまりジャンクで見かけないですし。
従って誤って壊してしまうと、それを補完するべく同じジャンク品を急いで探したくなるので、心が忙しくなる。
とにかく今回は無事に組み直せたので、シャッター修理はこれで完了です。
作例:レンズ劣化は無視可能?
使用したフィルムは、富士フイルムのナチュラ1600です。
厳密には「写ルンです(ブレに強いタイプ)」から抜き取ったもの。
期限は8年前に切れているので、ISO感度は400で撮影しました。
1枚目は、枯れた紫陽花。
6月頃に花を咲かせてから約6か月後の様子。
鮮やかな色は完全に褪せて厚みも薄くなり、奥の日光が透き通って見えます。
背景のくすんだ緑色も良い雰囲気出してます。
絞り開放による背景のボケは、大人しく綺麗です。
2枚目は、夕暮れの空と枯れ木。
ほんの少しだけ晴れ間がのぞいています。
雲の色がやや青っぽくなるのは狙い通り。
ナチュラ1600ってほんのり青緑成分が強めに出ますよね。
3枚目は、ジャングルジム。
被写体のジャングルジムと団地が、フィルムの劣化具合とよく合っています。
昭和な雰囲気が出ているけど、令和に撮った一枚。
4枚目は、ジャングルジムに登る少女の影。
3枚目のジャングルジムに女の子が登り始めたので、頂上にさしかかった瞬間を撮りました。ただし影を。
5枚目は、松の木。
なぜか明るく撮れた一枚。露出を間違えたのかも。
ナチュラ1600っぽい青と緑がすごく綺麗。
6枚目は、電話ボックス。
寒い早朝に頑張って撮りに行った一枚。
反射している朝焼けと公衆電話の位置関係が良い感じ。
7枚目は、たぶんツツジ。
冬に咲く数少ないお花、ツツジ。
冬は景色が色褪せるので助かります。
8枚目は、消防署。
柱に虹色を見つけたので撮りました。
8枚目同様、消防車のような彩度の高い被写体は助かりますね。
それにしても、レンズの汚れが写真に影響していなさそうで良かった。
9枚目は、アンプとワーゲン。
父親が若いころに買ったスピーカーとアンプ。そして乗っていたワーゲン。
定職に就かずに好きなものを買って遊んでいた父。
苦労するのは母親と子供なので、私も気を付けようと思いました。
去年試した8年期限切れのナチュラ1600はもう少ししっかり写ったのだけど、今回のフィルムは劣化がより進んでいたようです。
テスト撮影とはいえ、もう少し程度の良いフィルムを使ってあげたいですね。
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退屈しない人生を共に
ヤシカ初の35mmカメラ「Yashica 35」を修理・テスト撮影しました。
レンズが劣化していたのであまり写りに期待していなかったけれど、遊びで使う分には全く問題ないことが確認できました。
大口径レンズF1.9での絞り開放時のボケ感は、そこまで強くなく大人しい印象です。
操作感はというと、ファインダーを覗いてフォーカスを調節している時に、同時に絞りリングを回してしまうことが何度かありました。
その部分は少し気を付けないと露出を間違えてしまうと思います。
下の写真のように、フォーカスリングと絞りリングが隣接しているのが理由です。
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