こんばんは、慧です。
ついに、教職で最も重要なイベント「教育実習」を終えたので、記録に残そうと思います。
実習を受けるにあたり、社会人ならではの関門が多く立ちはだかり、実習の内容も含め貴重な経験を積むことができました。
教職不人気という情報が蔓延る昨今だけど、同じように民間企業から教員を目指す人に、本記事がポジティブな情報としてお届けできると嬉しいです。
率直な感想
教育実習中のことは学校外で話せないので、感想はどうしても抽象的になってしまいます。
5つの項目で評価すると以下の通り。
児童 :★★★★★(Excellent)
指導教員:★★★★☆(Good)
学習量 :★★★★☆(Heavy)
睡眠時間:★★★☆☆(A little short)
やりがい:★★★★★(Very strong)
担当学年は1年生で、みんな素直で良い子ばかり(だと思っているが)。
ちょくちょく児童指導はあったものの、叱る場面は少なかったかな。
指導教員も良い人で、多くのことを教えていただいた。★4になっているのは仕方のない理由によるもの。ちなみに年下の女性教員でした。
学習量は、予想通りのボリュームでした。授業の指導案を毎日作ったり、諸々の準備がたくさんありました。
そのため睡眠時間は5時間前後。おそらく他の実習生よりは寝ていると思います。
そして教師としての志望度は下がることなく、これからも純粋に楽しんで仕事ができそうだと感じました。
一番の収穫は「自分の授業を受ける児童の様子を見て、長期的な視点で授業を構築していかなければいけないと感じることができた」ということ。
一言でいえば、自分の授業に責任を強く感じたということ。
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仕事は休むか辞めるかの二択
さて、社会人にとって教職を目指す上での壁は、やはりこの「教育実習」だと思います。
私も通信課程に入学する際は非常に悩んだところです。
ちなみに通信課程と一言で言っても、大卒資格の有無などによってコース選択、履修科目は変わってきます。
ここでは、大卒資格ありで、かつ教職科目の履修はほぼゼロな私の事例をお話したいと思います。
教育実習期間(4週間)は仕事をする時間がないので、その期間は休職するか、退職しておくかの2択。
休職するには会社に理由を説明する必要があるけれど、OKが出るかは会社次第。
休めたとしても、「そのうち(教員に)転職していなくなる」ということが会社にバレてしまいます。(正直に理由を話すことを前提)
人数が多かったり属人性の低い部署であれば、純粋に応援してくれるのかもしれないですが、私の部署はその逆。
誰かが辞めると、残った人はかなり困るような部署。
お互いに辞めたり異動願いを出さないように、見せかけの仲良しを演じるほど。
そういう部署にいたものだから、同じ部署の人には教職の勉強をしているなどとは言えません。
そんな秘密を抱えながら会社生活を送り、最終的には実習前に退職を選ぶことになりました。
退職するということは、当然経済的に大打撃となりますが、逆に覚悟が決まります。
さらに言うと、会社の給料も残業代削減によって、最も稼いでいた時期に比べ年収が150万円減る始末。
そのため、教員になると給料が減ってしまうのでは?という不安はほとんどありませんでした。
これも退職を決意できた材料です。
教育実習までの流れ
実際の教育実習と退職のタイミングは、私の場合だとかなり乖離しています。
その期間なんと1年。 つまり実習の1年前に会社を辞めています。
特別な理由が無ければ1,2ヶ月前に退職でしょうか。
理由は色々とありますが、まずは私の通信課程入学から教育実習までの流れを、年表形式で紹介してみます。(下表)
1年目:初めてのスクーリング授業
通信課程への入学は2021年4月で、教育実習は2023年11月。
会社に内緒で教職の勉強を始めるも、1年目はフィルムカメラという趣味に出会ってしまい、ほとんど進捗がありません。
ちなみに入学の少し前に長崎県に住む彼女ができたので、遠距離恋愛もスタートした年でもありました。
初めてこなした教職に関するイベントが、とある科目のスクーリング授業への出席。
何かがブレーキになってしまって、入学から半年以上も教職を放置してしまった。
たぶん、たまたま仕事が暇な時期だったのだろう。
結局1年目は1科目分の単位を取得して終了。かなり時間とお金を無駄にしました。
後々同じ通信課程の学生から話しを聞くと、そういうゆっくりスタートの人が多いのだとか。
2年目:退職の決意とボランティア開始
2年目からはようやくエンジンが温まってきました。
教育実習をする上で最初にやらなければならないアクションが「実習校(母校)への実習依頼の電話」です。 これは実習の1年以上前に行うのが鉄則。(じゃないと翌年の年間予定が狂う)
この電話でおおよその実習時期が決まります。
大抵は5月とか6月に実習をしますが、私の場合は先客がいたため秋になりました。 当時の記憶は以下の記事にまとめています。
会社生活では、自分が登壇する社外セミナーが迫っていました。
さらにその後には海外出張の可能性も出てきており、仕事量がキャパ超えしそうな時期でもありました。
実習を受けるには取得しなければならない科目、単位数があり、この時の仕事量と精神状態では実習に行けない可能性も十分出てきました。
というのも、実習までの1年半の期間で、ほぼ全てのスクーリング授業に出席しないと、上記の条件を満たすことができなかったのです。
そのため、実習前の夏休みに退職する予定を1年早めることにしました。
貯蓄を削りながら生活する覚悟でしたが、後述する「母校での仕事」のおかげで予定より出費は抑えることに成功しました。
ちなみに実習依頼の際に学習ボランティアをお願いされ、「ぜひやらせてください!」と答えました。
我ながら好印象を与えられたかなと思っています。
この学習ボランティアは週に1日程度、授業を見学しながら教員のお手伝いをするというもので、絶対に経験すべきだと思います。
学校現場に慣れますし、実習前に先生達とコンタクトできるし、給食も食べれるからね。
私は退職の1ヶ月前から有給を取って学習ボランティアの時間を稼ぎました。
そして退職してからは、教職の勉強を猛スピードで進めたり、学習塾での仕事も始めたりと、教育業界に100%浸かることができました。
学習ボランティアでの記録は以下の記事等で紹介しています。
3年目:小学校で働く
3年目はついに教育実習があります。加えて介護体験もこなす必要があります。
介護体験は通常1週間、福祉施設などで体験学習を行うイベントなのですが、今年(令和6年度)はコロナの影響で代替措置が取られました。
具体的にはテキスト(PDFファイル)で学習してレポートを提出するというもの。
これを1学期に済ませ、2学期からは教育実習の準備を始めます。
ところで、私が学習ボランティアを始めたタイミングで退職していたことを、校長先生にお話ししたところ「介助員やってみない?」とお誘いを受けました。(2年目の3学期頃)
新しく塾講師のバイトを始めていたのですが、中々授業数が増えず収入が大ピンチになっていたところでした。
即答で「ぜひやらせてください!」と返事をし、ついてに学童のスタッフとしての仕事もゲットすることになりました。
そういうわけで、3年目は週3日程度ですが教育実習予定の母校で働くことになり、学校という場所に馴染める良い1年になりました。
なお、教育実習中は仕事は全てお休みしました。
ちなみに、会社を辞めて約1年間で200万円以上の貯金を溶かしました。
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退屈しない人生を共に
元メーカー技術者が小学校での教育実習を受けての感想と、それまでの経緯をお話ししました。
同じく民間から教員を目指す人がこの記事(ブログ)に触れたことで、多少なりとも背中を押すことができれば幸いです。
しかし、背中を押す力の大きさで言えば、通信課程のスクーリング授業で一緒に学習した人たちとのコミュニケーションが、一番強いのではと思います。
さて、私は残りの単位を年度末までに取得して、教員免許をゲットしなければなりません。
教育実習という関門は通過したけど、まだまだ安心できません。(経済的な意味でも)
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