【写真作例付き】ヤシカフレックス(Yashicaflex)新B型 修理記録 Part2:シャッター清掃

【写真作例付き】ヤシカフレックス(Yashicaflex)新B型 修理記録 Part2:シャッター清掃

こんばんは、慧です。

ジャンク品でゲットしたヤシカフレックス 新B型ですが、ファインダーのミラー交換をしたおかげで最低限の撮影動作は可能になりました。

しかし低速側のシャッターの動きに粘りがあるため、シャッター周りの修理を行い再度トライアル撮影を実施。

最近復活したフィルム「Kodak GOLD200」を使ったので、生まれて初めて有効期限内のブローニーフィルムで撮影してみました。

前回までのあらすじ

ジャンク品で手に入れたヤシカフレックス 新B型

ファインダーは薄汚れていて撮影に影響が出てしまうレベルでした。

原因は内部のミラーに致命的な汚れがあったためで、別のジャンクの二眼レフカメラから部品を調達、交換してみました。

トライアル撮影では贅沢にKodak EKTAR100(期限切れ)を使い、無事に撮影できることが確認できました。

というのが前回までのお話です。

不具合:低速側の遅延

今回はシャッター部分の不具合に対応していきます。

症状として、低速側でのシャッターの動きが悪くなっているのか、シャッターの設定値が1秒のときに体感で2秒近くかかってしまう。

1/2秒~1/25秒でも同様に遅く感じます。

1回目のトライアル撮影ではあまり結果に影響が無さそうでしたが、今後悪化しないためにもここで原因を調査しメンテナンスしていきます。

原因:シャッター内部の汚れ

シャッターの動きが悪いので、ほぼ間違いなくシャッター機構周りの汚れが原因だと考えられます。

撮影はできているので部品の破損や欠損はなさそうです。

上の写真は、文字盤とシャッタースピード調整用の板金を外し、シャッター内部が見えるようにした状態です。

シャッター羽をベンジンで濡らした綿棒でこすると茶色の汚れが付いたので、歯車なども含め全体的に経年による汚れが蓄積したことが原因であると推測できます。

対策:ベンジン洗浄と注油

シャッターをすべて分解して、部品ひとつひとつ洗浄するのが最も効果的ですが、今回はシャッター羽とスローガバナー周りのみに留めます。(全てばらすにはもう少し研究が必要)

洗浄にはベンジンを使用し、その後ミシンオイルをスローガバナーの軸部分に注油します。

注油は、爪楊枝などの先にオイルを極少量だけ付け、それを軸にしみ込ませるだけ。

ここではシャッター羽にオイルが付着しないように気を付けます。

 

下の対数グラフは、シャッタースピード(SSShutter Speed)を各設定値にしたときの実際のシャッタースピードを測定した結果(実測値)です。

極めて簡易的な方法で測定したので参考程度ですが、改善の効果の有無は判断できそうです。(最速1/50秒程度まで)

 

黒の三角プロットがメンテナンス前の測定値で、赤破線の基準値に比べて大幅に上側にずれています。(つまりシャッタスピードが遅め)

その状態から洗浄と注油をしてあげると、1/10秒から1秒のシャッタスピードは基準値に近くなりました。(青の四角と緑の丸のプロット)

1/25秒ではメンテナンス前よりも遅くなってしまいましたが、3日後に再測定をすると基準値と同等の値になりました。

おそらくベンジンが完全に乾いていなかったため、スローガバナーの動きが悪かったのだと推測しています。

 

Before/Afterでシャッタースピードがどの程度改善したかをシンプルにまとめたものが以下のグラフです。

基準値からずれをパーセンテージで表現しています。(例:メンテ前では1秒設定だと180%の1.8秒だったということ)

洗浄と注油をして3日後には100%に近い値になっており、狙いのシャッタースピードが出ていることがわかります。

レリーズボタンの改良

シャッター以外では、レリーズボタンを押した後の「戻り」が悪く、ボタンが押し込まれたままになってしまうことがよくありました。

クリーニングでは改善しなかったので、ボタンを最大まで押し込まなくてもシャッターが切れるように、ボタンの裏側に厚さ3mm程度のスポンジを挟むことにしました。

挟んだ厚さの分だけ軽くボタンを押すだけでシャッターが切れるようになったので、ボタンが押し込まれたままになる症状は発生しなくなりました。

ただし、挟むスポンジの厚さが5mmを超えると、別の不具合が起こるので注意です。

作例:Kodak GOLD200

それでは最後に、メンテ後に撮影した写真を4枚ほど紹介します。

使ったフィルムは2022年3月ごろに再販され始めたKodak GOLD200(ブローニー)です。

35mm版のGOLD200はこれまでも販売されており馴染みのあるフィルムですね。

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1枚目は名前が分からない紫の花です。

F値:5.6
露光時間:1/100秒

ちょうど光の当たっている紫の花にピントを合わせました。

無限遠の調整も上手くできていて安心です。

 

2枚目は錆びたブランコ。

F値:5.6
露光時間:1/500秒

手前のブランコにピントを合わせています。

1/500秒でもシャッターはちゃんと動いていそうです。

 

3枚目は夜間でのバス内。

F値:3.5
露光時間:1/5秒

1/5秒なのでブレとの戦いでしたが、停車時にサクッと撮れました。

バスとか電車の中で撮ると、映画のワンシーンみたいで好きです。

あまり乗客がいない時にしか撮れないので貴重な一枚。

 

最後は長崎の海にて。

F値:11
露光時間:1/500秒

空のグラデーション、雲の形、海の静けさが上手く写真に残せました。

きっとまた行くことになるから、色んな季節で撮ってみたい。

 

全体的に黄色がやや強めに出ており、GOLD200の特徴がよく表れているような気がします。

撮影した時は寒かったのですが、不思議と暖かみのある写真になりました。

退屈しない人生を共に

今回のヤシカフレックス 新B型は、ファインダー周り、シャッター周り、ボタンなど、ほぼ全体的に修理、補修を行いました。

そして初めて有効期限内のブローニーフィルムで撮影ができました。

再販となったKodak GOLD200はおそらく現在販売されているブローニーのカラーネガで、最もリーズナブルなフィルムと言えます。

富士フイルムも後に続いてカラーネガで復活して欲しいものです。

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